電車やバスに乗るとき、いちいち財布からカードを出したり、スマホを取り出したりするのってちょっと面倒ですよね。でも、もし手元のApple Watchでそのまま改札が通れたら、どれだけ便利でしょうか。
実は、日本で販売されているApple Watchの多くは、すでにこの機能に対応しています。SuicaやPASMOといった交通系ICカードをWalletアプリに追加して、エクスプレスモードを設定すれば、バッグやポケットから何も取り出さずに、さっと手首をかざすだけで通過できるんです。
この記事では、Apple Watchで改札をスムーズに使うための設定方法や、対応しているカードの種類、知っておくと便利なポイントまでを、公式情報をもとにわかりやすく解説していきます。
Apple Watchの改札通過を支える「エクスプレスモード」とは
Apple Watchで改札を通れるようにするためのカギになるのが、「エクスプレスモード」という機能です。これは、電源が入っていてWalletアプリに交通系ICカードが設定されていれば、Face IDやパスコードの認証なしで決済ができる仕組みです。
つまり、改札を通るときに何か操作をする必要はありません。ただ改札機に手首を近づけるだけで、自動的にカードが認識されて通過できます。しかも、このエクスプレスモードはインターネット接続がなくても動作するため、地下鉄のホームなど電波が届きにくい場所でも安心して使えるのがポイントです。
Apple Watchで改札を使うために必要なもの
まずは、Apple Watchで改札を使うための前提条件を確認しておきましょう。
最も重要なのは、対応しているデバイスとOSです。Appleの公式サポート情報によると、以下の条件を満たしている必要があります。
- Apple Watch Series 3以降のモデル
- watchOSの最新バージョン(または対応バージョン)
- iPhone 8以降のモデル(カード追加時のペアリングに必要)
- iOSの最新バージョン(または対応バージョン)
また、Walletアプリにカードを追加するには、Apple IDで2ファクタ認証が有効になっていることも前提となります。これはセキュリティのための設定なので、まだの方はこの機会に有効にしておきましょう。
対応しているカードは、以下の4つです。
これらのカードは、Apple Watchに直接デジタルカードとして発行したり、お持ちの物理カードを移行したりして使うことができます。物理カードを移行した場合、そのカードは二度と使えなくなる点には注意が必要です。
Apple Watchで改札を使うための設定手順
それでは、実際にApple Watchで改札を使えるようにするための設定手順を解説します。初めての方でも迷わないように、順を追って説明していきますね。
Walletアプリにカードを追加する
まずは、Apple WatchとペアリングしているiPhoneで「Wallet」アプリを開きます。
画面右上の「+」ボタンをタップし、「交通系ICカード」を選択します。ここで、使いたいカードの種類を選びます。Suica、PASMO、ICOCA、TOICAから選べます。
カードの追加方法は、大きく分けて3つのパターンがあります。
- 新しくカードを発行する:Walletアプリ内で新しいデジタルカードを発行します。初めて使う場合や、物理カードを持っていない場合に選択します。
- 既存の物理カードを移行する:今使っているSuicaなどの物理カードをApple Watchに移行します。移行すると物理カードは使えなくなるので、その点は事前に理解しておきましょう。
- iPhoneから移行する:iPhoneのWalletアプリにすでにカードが入っている場合は、そのカードをApple Watchに移行することもできます。
自分の状況に合った方法を選び、画面の指示に従って進めれば、数分でカードの追加が完了します。
エクスプレスモードを設定する
カードが追加できたら、次はエクスプレスモードの設定です。実は、カードを新しく発行した場合や、Walletアプリで追加した場合は、自動的にエクスプレスモードが有効になるようになっています。
もし手動で確認したい場合は、Apple Watchの「設定」アプリを開き、「WalletとApple Pay」をタップします。そして、「エクスプレスモード」の項目で、対象のカードが選択されているかどうかをチェックしてください。
エクスプレスモードが有効になっていれば、Apple Watchの電源が入っている状態で、ただ改札機にかざすだけで通過できます。ボタンを押す必要も、パスコードを入力する必要もありません。
チャージ(入金)方法を確認する
Apple Watchで改札を使うためには、カードに残高をチャージしておく必要があります。チャージ方法も、いくつかのパターンがあるので確認しておきましょう。
最も簡単なのは、Walletアプリからクレジットカードやデビットカードを使ってチャージする方法です。Walletアプリで該当のカードを選び、「チャージ」をタップして金額を入力するだけです。この場合は、iPhoneとApple Watchが近くにある必要があります。
セルラーモデルのApple Watchを使っている場合は、iPhoneが手元になくても、Walletアプリで直接チャージが可能です。ただし、その場合でも通信環境が必要になる点は覚えておいてください。
また、現金でチャージしたい場合は、モバイルSuica対応チャージ機を使う必要があります。一般的な券売機ではチャージできないので注意しましょう。Apple Watch単体で現金チャージしたい場合も、対応しているチャージ機を探す必要があります。
Apple Watchで改札を使うときのよくある質問
ここからは、Apple Watchで改札を使うにあたって、多くの人が気になる疑問や不安を解消していきます。
iPhoneがなくても改札は通れますか?
はい、通れます。前述の通り、エクスプレスモードはオフラインでも動作するため、iPhoneが近くにない状態でも改札通過自体は可能です。ただし、チャージのためには通信が必要になるので、残高が足りなくならないようにこまめにチェックしておくと安心です。
バッテリーが切れたら改札は通れませんか?
残念ながら、Apple Watchのバッテリーが切れて電源が落ちてしまうと、改札を通過することはできません。Apple Watchには、Suicaなどの交通系ICカード用の予備電力機能は搭載されていません。
もし改札前でバッテリーが切れてしまった場合は、駅の係員に事情を説明し、別の方法で精算してもらう必要があります。日頃からバッテリー残量には気をつけておくことが大切です。充電ケーブルを持ち歩く習慣をつけるのもよいでしょう。
定期券はApple Watchで使えますか?
はい、使えます。Walletアプリに追加したSuicaなどのカードに、定期券情報を紐づけることができます。ただし、物理カードから移行した場合も、新しいカードを発行した場合も、定期券情報はデジタルデータとして移行されます。
設定方法は、カードの追加と同様にWalletアプリから行います。もし不明な点があれば、各交通事業者の公式サイトなどで詳細を確認してみてください。
改札で詰まったらどうすればいいですか?
Apple Watchで改札を通ろうとしたときに、うまく反応せず詰まってしまうことがあるかもしれません。そのような場合は、焦らずに以下のことを試してみてください。
まずは、Apple Watchの表示を確認してみましょう。残高不足やエラー表示が出ていることもあります。また、エクスプレスモードがきちんと有効になっているかも再確認してください。
それでも解決しない場合は、そのまま駅係員に申し出るのが確実です。係員がカードリーダーで読み取って、通過できるように対応してくれます。
Apple Watchの改札利用で知っておきたい注意点
便利なApple Watchでの改札通過ですが、いくつか知っておいたほうがよい注意点もあります。事前に把握しておくことで、トラブルを未然に防げるでしょう。
まず、物理カードをApple Watchに移行すると、その物理カードは二度と使えなくなるという点です。よく考えてから移行するようにしてください。
次に、改札通過時はApple Watchの画面を改札機に向けるように意識すると、よりスムーズに反応します。慣れないうちは少し位置がずれてしまうこともあるかもしれませんが、何度か使っているうちに自然とコツがつかめるでしょう。
また、Apple Watchで使える交通系ICカードは、日本全国の主要な鉄道やバスで利用できますが、完全に全国一律というわけではありません。エリアによっては使えない場合もあるので、自分の利用する路線が対応しているかどうかは事前に確認しておくと安心です。
Apple Watchで改札を快適に使うためのまとめ
Apple Watchでの改札通過は、ひとたび設定してしまえば、とても簡単で快適なものです。
設定の手順は、Walletアプリでカードを追加して、エクスプレスモードを有効にするだけ。面倒な操作は一切なく、日常の移動がぐっとスムーズになります。
しかし、バッテリー切れで使えなくなるリスクや、物理カードが移行後に使えなくなる点など、いくつか注意すべきポイントもあります。これらの点をしっかり理解したうえで活用すれば、Apple Watchはより便利で頼もしいパートナーになってくれるはずです。
まだApple Watchで改札を使ったことがない方は、この機会にぜひ設定してみてください。きっと、その手軽さに驚くことでしょう。もしApple Watchをお持ちでない方は、この機能をきっかけに購入を検討してみるのもよいかもしれませんね。

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