ランニングウォッチを探し始めると、一度は目にする「ガーミン フォアランナー(Forerunner)」というシリーズ。名前は聞いたことがあるけれど、「どのモデルを選べばいいのかわからない」「種類が多すぎて違いがわからない」という人も少なくないでしょう。
この記事では、2026年現在、ガーミン公式から提供されているForerunnerシリーズの各モデルを比較しながら、あなたのランニングレベルや目的に合った選び方を徹底解説します。エントリーモデルから最新のハイエンドモデルまで、それぞれの特徴やメリット・デメリットを整理しているので、自分にぴったりの一台を見つける判断材料にしてください。
Forerunnerシリーズとは?数字の意味をまず知ろう
「Forerunner」とは、英語で「先駆者」という意味を持つ、ガーミンが展開するGPSランニングウォッチの主力シリーズです。ランニングを中心に、日常の健康管理からトライアスロンなどのマルチスポーツまで対応するモデルが揃っています。
このシリーズを理解するうえで、まず押さえておきたいのが型番に含まれる数字の法則です。
- 100番台(例:165):エントリーモデル。GPSウォッチを初めて使う人や、基本的なランニングデータが欲しい人向け。
- 200番台(例:265):ミドルレンジ。トレーニング機能が充実し、本格的にランニングに取り組みたい中~上級者向け。
- 900番台(例:965、970):ハイエンドモデル。地図表示やマルチスポーツ対応など、最先端の機能を搭載。
この階層を頭に入れておくだけでも、各モデルの立ち位置がグッとわかりやすくなります。
2026年現在、提供中のForerunner主要モデル
2026年6月時点で、ガーミン公式から提供が確認されている主なForerunnerシリーズは以下の5モデルです。
これらはすべて発売済み・提供中のモデルで、公式サイトでも詳細を確認できます。なお、かつて人気だったForerunner 255や955はすでに販売が終了しているため、現在の比較対象からは除外しています。
ここからは、各モデルの特徴を詳しく見ていきましょう。
1. 【エントリーモデル】Forerunner 165 / 165 Music
Forerunnerシリーズの入門機にあたるのが、このForerunner 165です。2024年2月に発売されたモデルで、エントリークラスながらも見やすいAMOLEDディスプレイを採用しているのが大きな特長です。
軽量設計で、本体重量はわずか39g。腕に付けていることをほとんど感じさせない軽さは、普段使いにも最適です。
GPSモードでのバッテリー持続時間は約19時間。フルマラソンをゆっくり走っても十分に持ちこたえるバッテリー性能を持っています。
トレーニング機能では、PacePro(ペース管理機能)やレースウィジェットなど、レース当日に役立つ基本的な機能が利用可能。さらに、睡眠やBody Battery(身体エネルギー量)などの健康管理機能も備わっています。
また、Forerunner 165 Musicはウォッチ単体で音楽を保存・再生できるモデルで、スマホを持たずにランニング中も音楽を楽しめます。
【メリット】
- エントリーモデルながらAMOLEDディスプレイで視認性が高い
- 軽量で着け心地が良い
- GPS精度が高く、基本的なランニングデータがしっかり取れる
- 価格が比較的抑えられている(定価39,800円~)
【デメリット】
- マルチバンドGNSSには非対応(GPS精度は高いが、ビル街などでは上位モデルに劣る場合がある)
- トレーニングレディネスやリアルタイムスタミナなどの高度な分析機能は非搭載
- 地図表示機能はない
【こんな人に向いています】
- GPSランニングウォッチを初めて購入する人
- とにかく軽量なモデルが欲しい人
- 予算を抑えつつ、ランニングの基本データをしっかり取りたい人
- 普段使いのスマートウォッチとしても使いたい人
【向いていない人】
- マラソンで細かいペース戦略を立てたい上級者
- トレーニングの質をデータで徹底的に分析したい人
- 地図表示が必要なトレイルランナー
【購入前の注意点】
Musicモデルと非Musicモデルで価格差(約5,000円)があります。音楽再生機能が必要かどうかを考えて選びましょう。
2. 【ミドルハイの定番】Forerunner 265 / 265S
Forerunner 265は、エントリーモデルとハイエンドモデルの中間に位置する、まさに「本格派の入門機」と呼べるモデルです。AMOLEDディスプレイに加え、マルチバンドGNSSを搭載し、より正確な位置情報を取得できます。
トレーニング機能は大幅に強化されており、トレーニングレディネス(コンディションの準備状態)やリアルタイムスタミナ(レース中の残り体力予測)など、ハイエンドモデルに近い高度な分析機能が使えます。
また、265Sというコンパクトサイズのバリエーションも用意されています。265Sは本体重量が39gとForerunner 165と同じ軽さながら、機能は265と同等。腕が細い人や女性にもフィットしやすい設計です。
【メリット】
- マルチバンドGNSSによる高精度なGPS測位
- トレーニングレディネスやリアルタイムスタミナなど充実したトレーニング機能
- AMOLEDディスプレイで見やすい
- サイズ展開があり、自分に合ったフィット感を選べる
【デメリット】
- 地図表示機能は非搭載
- 心拍センサーは最新の第5世代ではなく第4世代(それでも十分な精度)
- 価格はエントリーモデルより上がる(定価62,800円~)
【こんな人に向いています】
- 具体的なタイム目標を持ってトレーニングする中~上級ランナー
- トレーニングの質を高めたい人
- コンパクトなモデルを好む人(265S)
- ハイエンドモデルほど予算はかけられないが、性能は妥協したくない人
【向いていない人】
- 地図表示がどうしても必要な人
- 最新のセンサーにこだわりたい人(その場合は570や970が候補)
- とにかく安さを最優先する人
【購入前の注意点】
265と265Sではサイズ・重量・バッテリー持続時間が若干異なります。実際に装着した感覚をイメージして選ぶとよいでしょう。
3. 【旧世代ハイエンドの狙い目】Forerunner 965
Forerunner 965は、2023年に発売されたハイエンドモデルです。AMOLEDディスプレイ、マルチバンドGNSSに加え、地図表示機能や音楽機能も搭載。スマートウォッチモードでのバッテリーは約23日間と、シリーズでも特にバッテリー持ちが良いモデルのひとつです。
最新の970が登場したことで「旧モデル」の位置付けになりますが、それでも十分に高性能で、価格がこなれてきているのが魅力です。
トライアスロンなどのマルチスポーツにも対応しているため、複数の競技に取り組むアスリートにも使いやすい一台です。
【メリット】
- 地図表示機能搭載で、トレイルランニングや不慣れなコースでも安心
- バッテリー持ちが非常に良い
- マルチスポーツ対応でトライアスロンにも使える
- ハイエンドモデルでありながら、最新モデルより価格が抑えられている傾向がある
【デメリット】
- 心拍センサーは第4世代
- 最新の570や970と比較すると、一部機能が古い
- 本体重量は53gと、エントリーモデルより重い
【こんな人に向いています】
- ハイエンドモデルを検討しているが、予算を抑えたい人
- 地図表示機能やマルチスポーツ機能が必要な人
- バッテリー持続時間を重視する人
- 旧モデルでも構わないので、コストパフォーマンスを重視する人
【向いていない人】
- 常に最新のセンサーや機能を求めたい人
- 軽量モデルを絶対条件とする人
【購入前の注意点】
販売価格は定価84,800円ですが、販売店やセール時期によって変動します。購入時は最新の価格を必ず確認してください。
4. 【最新ミドルハイ】Forerunner 570
Forerunner 570は、2025年6月に発売されたばかりの最新ミドルハイモデルです。このモデルの最大の特長は、シリーズで初めて第5世代の心拍センサーを搭載したこと。
さらに、AMOLEDディスプレイが従来モデルより明るくなり、マイクとスピーカーも内蔵。これにより、音声アシスタントの利用や、スマホと連携したハンズフリー通話が可能になりました。
サイズは47mmと42mmの2種類が用意されており、フィット感を選べるのも嬉しいポイントです。
トレーニング機能はForerunner 265と同様に充実しており、トレーニングレディネスやおすすめワークアウトなど、ランナーのパフォーマンス向上をサポートする機能が満載です。
【メリット】
- 最新の第5世代心拍センサーで高精度なデータ計測
- 明るくなったAMOLEDディスプレイで視認性がさらに向上
- マイク・スピーカー搭載でハンズフリー通話が可能
- サイズ展開があり、自分に合ったものを選べる
【デメリット】
- 最上位モデルの970と比べると、ランニングエコノミーなどの高度な分析機能やLEDフラッシュライトがない
- 価格がミドルクラスとしてはやや高め(定価89,800円)
【こんな人に向いています】
- 最新機能を手軽に体験したい中~上級ランナー
- トレーニングの質を高めつつ、スマートウォッチとしての利便性も求めたい人
- ハンズフリー通話機能を活用したい人
- 最新モデルを選びたいが、970ほど予算をかけられない人
【向いていない人】
- とにかく安価なモデルを求めている人
- プロ並みの高度なデータ分析を必要とする人(その場合は970が候補)
【購入前の注意点】
第5世代心拍センサーはより精度が高い反面、消費電力にも影響する可能性があります。バッテリー持続時間は公式情報を確認しましょう。
5. 【シリーズ最上位】Forerunner 970
Forerunner 970は、2025年6月にForerunner 570と同時に発表された、Forerunnerシリーズの最上位モデルです。1.4インチの大型AMOLEDディスプレイを搭載し、視認性はシリーズ随一。
LEDフラッシュライトをシリーズで初めて搭載し、早朝や夜間のランニングでの安全性を高めています。さらに、ECGアプリにも対応しており(※国や地域により機能制限あり)、健康管理の幅も広がります。
ランニング機能では、別売りのHRM 600(心拍計)と連携することで、ランニングエコノミーやステップスピードロスといった、プロアスリートも活用する高度なランニングダイナミクスを計測可能です。
トライアスロンなどのマルチスポーツにももちろん対応。Forerunnerシリーズの全ての機能を網羅した、まさに最高峰の一台です。
【メリット】
- Forerunnerシリーズで最も高機能で高性能
- 大型で明るいAMOLEDディスプレイ
- LEDフラッシュライト搭載で夜間の安全対策になる
- HRM 600と連携すれば、プロレベルのデータ分析が可能
- マルチスポーツ対応でトライアスリートにも最適
【デメリット】
- 価格が非常に高い(定価121,800円)
- 機能が多すぎて、初心者にはオーバースペックになる可能性が高い
- 高度なランニング機能の一部はHRM 600が別途必要
【こんな人に向いています】
- 本格的な競技志向のランナー
- データドリブンにトレーニングを改善したい上級者
- トライアスロンなど複数のスポーツに取り組むアスリート
- ランニングウォッチに求められる全ての機能を欲しい人
【向いていない人】
- 予算を抑えたい人
- 基本的なランニングデータだけで満足な人
- 初心者でまだ機能を使いこなせるか不安な人
【購入前の注意点】
高度なランニングダイナミクス機能をフル活用するには、別売りのHRM 600が必要です。また、ECGアプリは国によって機能が制限される場合があるので、公式情報で確認しましょう。
Forerunnerシリーズ全体の選び方:自分に合ったモデルを選ぶ判断軸
ここまで各モデルの特徴を見てきましたが、結局どれを選べばいいのか。選び方の判断軸を整理します。
まずは予算とレベルを考える
最もシンプルな選び方は、予算と自分のランニングレベルです。
- エントリー(初めての方):Forerunner 165がベスト。必要十分な機能を備え、価格も手頃です。
- ミドルレンジ(経験者・中級者):Forerunner 265がおすすめ。トレーニング機能が充実し、本格的な練習に役立ちます。Forerunner 570はさらに最新機能が欲しい人向けです。
- ハイエンド(上級者・競技志向):Forerunner 965またはForerunner 970。地図表示やマルチスポーツ対応、高度な分析機能が必要ならこちらを検討しましょう。
ディスプレイの種類も重要な比較ポイント
Forerunnerシリーズの現行モデルは全てAMOLEDディスプレイを採用しています。AMOLEDは発色が鮮やかで、屋外での視認性も高いのが特長です。
サイズ感と重量も忘れずに
特に女性や腕の細い人は、Forerunner 265Sのようなコンパクトモデルを選ぶと、より快適に装着できます。重量が軽いほど、ランニング中の違和感も少なくなります。
必要な機能の優先順位を決める
- 地図表示が必要か → 必要なら965または970
- ハンズフリー通話が欲しいか → 570または970
- 音楽をウォッチ単体で再生したいか → 165 Musicや上位モデル
- マルチスポーツ(トライアスロン)をするか → 965または970
- 最新の心拍センサーが良いか → 570または970
Forerunnerシリーズに関するよくある疑問
Q:Forerunnerシリーズはスマートウォッチとしても使えますか?
A:はい。通知の確認や音楽再生、Garmin Pay(電子決済)など、日常使いのスマートウォッチとしても十分に機能します。ただし、Apple Watchなどのフルスマートウォッチと比べると、アプリの自由度は高くありません。
Q:Forerunner 255や955はまだ買えますか?
A:公式サイトでは販売終了が確認されています。中古市場などでは入手できる可能性もありますが、サポート面や機能の古さを考慮すると、現行モデルを選ぶほうが無難です。
Q:心拍計の精度はどのくらいですか?
A:ガーミンの心拍センサーは業界でも高い精度を持つことで知られていますが、あくまで参考値です。医療機器ではないため、病気の診断や治療に使用することはできません。正確な心拍数を測定したい場合は、別売りのHRM(心拍計ストラップ)の使用をおすすめします。
Q:バッテリー持続時間はどのくらいですか?
A:モデルによって異なります。GPSモードでの連続使用時間は、Forerunner 165が約19時間、Forerunner 965はさらに長持ちします。フルマラソンやウルトラマラソンに参加する場合は、バッテリー持続時間も重要な選択基準になります。
まとめ:Forerunnerシリーズで自分だけの一台を見つけよう
ガーミンForerunnerシリーズは、エントリーからハイエンドまで、あらゆるランナーのニーズに応える豊富なラインナップが魅力です。
- ランニングを始めたばかりの方には、Forerunner 165がコストパフォーマンス抜群です。
- 本格的にタイムを伸ばしたい方には、Forerunner 265や最新のForerunner 570が強力なパートナーになります。
- プロレベルを目指す方やマルチスポーツに挑戦する方には、Forerunner 965やForerunner 970が最高の選択肢となるでしょう。
価格や仕様は変更される可能性があります。購入を検討する際は、必ずガーミン公式サイトで最新情報を確認し、自分の目的や予算に合ったモデルを選んでください。
自分にぴったりのForerunnerを見つけて、ランニングライフをもっと楽しく、もっと充実したものにしてください。


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